2013/04/20

Wine Lists of International Airlines with Best Services

I think that wine selection of international airlines that are known for best services will be a great source of reference to know the reasonably priced good wines around the world. Reasons are the following. And so I'm attaching a list in pdf file that I will revise periodically(save to your PC and you'll have better resolution).

Reasons
Category Details
1. Serving premier customers First class passengers are likely to have more experience and knowledge about wines and are selective
2. Reasonably priced As wines are offered at free of charge, wines cannot be overly expensive
3. Limited Selection As airlines cannot carry so many selections, airlines have to be selective on what wines to carry on flight
4. Great media attention Media report on First class services routinely and wine selections is one of important criteria which makes airlines selective
5. Variety By looking at airlines of different nationality there might be a clue to find good marriage with local food

2010/11/12

星条旗の強さ

米国経済の強さの理由のひとつに人材の流動性の高さが挙げられる。
米国では、民間と政府の人材交流が盛んで、
民間の動きが政府の政策に反映されやすいといったメリットがあることは日本でも知られている。

日本であまり知られていないのは、軍隊と民間の交流も活発だということだ。
ケロッグのランチセッションで軍隊出身の学生によるパネルディスカッションが行われたので、そこでの気づきを紹介する。

パネリストは、トップガン(全パイロットのトップ1%といわれるエリート集団)、海兵隊、潜水艦隊などでの小隊長経験者ら7人。
イラクなどの戦場でリーダシップを取ってきた面々だ。

彼らの経験が貴重なのは、命を賭しての経験であるがゆえに、その示唆の純度が高く、現実味があるということだ。

***要旨***
リーダーシップについて。
MBAの修了者が企業で直面するような課題をすでに体験している。
士官学校をでて、現場に入ると、自分よりも年長で経験の長い部下を率いなければならない。その際に重要になるのが、自分が秀でていると示すこと、実際に行動し(lead by example)最前線から指示を出すこと、部下の意見に耳を傾けることだ。
自分より劣るものや、安全なところから指示を出す人間についていく者はいない。

理論と実践について。
現場でリーダーシップを発揮するのに、士官学校で理論を学ぶことは重要だ。
また、砲撃を受けて部下が死んでいくような現場では、応戦や救護要請をするなどの判断を迅速に行う必要があり、柔軟で的確な判断が必要になる。

極限状態と現実感について。
戦場では、部下が死に、自分も命を失うことを恐れなくなる瞬間がある。
非常に興味深く、また、危険なメンタリティーでもある。
その極限状態から、日常の感覚に戻すには1カ月程度かかる。
日常の感覚に戻すことは重要なことだ。

部下のケアについて。
悲惨な出来事の後には、部下の話を聞くことも大事になる。
ただ、10分間、沈黙を共有するということも、ままある。

女性であることについて。
身体的な能力が男性より劣ることは受け入れる必要がある。
しかし、女性のグループの中で上位10~20%に入れば、例えば、自分より腕立て伏せが多くできる男性に対しても、平均より少ないのであれば、胸を張って鼓舞することができる。
また、女性をはじめマイノリティーは注目を浴びやすい。
自分の振る舞いが女性全体の印象を決めてしまうので、ハードルをクリアするプレッシャーは高い。
また、そうしたプレッシャーに備えるためのトレーニングも厳しい。
ビジネスにおいても、女性にはそうしたプレッシャーがあるのではないか。

プライドについて。
軍隊では自分が呼ばれる時に、5つくらいの罵りの形容詞が付く。
そう罵られても、いずれ、自分は大したダメージを受けていないことに気が付き、現時的に意味のあることにだけ注意を払えるようになる。

ストレス耐性について。
ストレス耐性をつけるには、自分を惨めな状態に置いて、そこから這い上がるしかない。
投資銀行であれコンサルティングであれ、どうしようもないプロジェクトからなんとかして這い上がることで実力もストレス耐性もつく。

直截であることについて。
戦場では、統制が必要なので階級が重要性を持つ。
しかし、作戦会議では自分が正しいと思うことに関しては、上官に対してもズバリ意見を述べることが求められている。
上官はそうした意見に反発感を決して持ってはならない。
夏にコンサルティング企業でインターンをして感じたことは、上司が間違いを指摘されることを過度に嫌うことだ。

***

パネルディスカッションの終了時、ケロッグで聞いた中でもっとも長く、大きな拍手が起こった。
彼らの話の内容や、時間を取ってもらったということに加え、国家のために命を賭けて行動したことに対する敬意であったと思う。

彼らは、軍隊での経験がビジネスに生きることに疑念を持たせない。
また、彼らはビジネススクールの中でも優秀な集団で、実際多くの人がトップコンサルティング企業で働くことになっている。
(プロジェクトベースの働き方が、作戦ベースの軍隊と似ているとの話もある)
加えて、極限状態を体験していることから生まれる視点や切り口は、彼らが真に力のあるビジネスリーダーになるのではないかと予感させる。

星条旗の強さはの源のひとつは、人材の高い流動性を実現しているシステムにある。
軍隊が、優秀な人材を獲得し、ビジネスマンとしても通用する知のトレーニングができているという事実。
そうした人材がビジネス界にも供給されていること。
ビジネススクールという場で、彼らの経験が共有されていることにも価値があるだろう。

日本も、より人材をダイナミックに流動化させるべきだ。
そのように思うとともに、そうした感想が底浅いと感じるほどに、日米の格差は大きいと思える。

2010/08/07

サーマー・インターン

学校には夏休みがある。
MBAは大学院という学校のプログラムだ。
だからMBAには夏休みがある。

3段論法としてはその通りでMBAには夏休みがあるのだが、
ほぼ全ての学生が夏休み中サマーインターンという形で企業で仕事をする。

業種の割合としては、投資銀行、コンサルティング・ファーム、事業会社に等分に分かれる。
仕事の忙しさはそれぞれ異なるが、それなりの試練を経験する人が多い。

大学院の生活は睡眠時間を削るほど忙しいが、最終的には責任はない。
責任の重みが、仕事にはある。

2010/05/27

ランチセッション「クリスチャンとして人生の選択に優先順位をつける」

ハリー・クレイマー(Harry M. Kraemer)教授が、昼のセッションで、「クリスチャンとして人生の選択に優先順位をつける」と題して講演した。同教授は、製薬企業バクスター・インターナショナル社(フォーチュン500で185位)の元会長兼CEO。

ポイントは以下のとおり。
・人の多様な価値観を尊重すべき。自分はなにが正しいかを知らない。ただ、強い意見なら沢山持っている
・人生は短く、大義のために生きる。それが目的
・目的がはっきりしていれば、そのための手段はおのずと見えてくる
・日々、自省の時間を設け、自分の目的を確認し、自分の行いがその目的に沿ったものであるか振り返る
・ある人から問題が起こったと聞いたとき、それが本当に驚くに値することなのか、疑問に思うことがある。例えば、子供の巣立ちが予想できたのに、大きな家を買ってしまったなど、大抵予見できる話
・なにも持たずに生まれてきたのだから、なにも持たずに次ぎに進む
・車は型落ちだし、簡素な家に長年住んでいる
・物質的なものにとらわれると、自分がなにを大切にしているのかが見えなくなる
・最終的には自分の主義信条を貫き、そぐわないときは、次に進む。その選択をする力がある
・優先順位を見失わないこと。自分にとっての優先順位は、信仰、家族、社会貢献

***感想***

ケロッグでは、日々、複数のランチセッションが開催されている。
外部講師や学生による、「就職活動必勝法」、「エクセル上達術」といった実践的なもの、企業のトップによる「ルイヴィトンのマーケティング戦略」といった企業戦略に関するもの、教授陣による各分野についての小話など、内容な様々。エンターテイメント性もあり、さながら観劇する演劇を選ぶような楽しさがある。

クレイマー教授の今回の講演テーマは異色で、宗教に根ざす価値観と企業人としての生き方を重ねて見せたものだ。同教授はCFOも務めているが、企業の目的・ゴールが、利益の最大化であるのに対し、同教授の人生の目的・ゴールは、大義のために生きることだという。

同教授は、クリスチャンであることで、目的を持ち、そのための手段を考え、実行し、自省するという、いわゆる人生のPDCAサイクルを実践している。目的を明確化させ、PDCAサイクルに乗せるというのはP&GのCEOが述べていた点とも重なる。
http://duck-dive.blogspot.com/2009/10/p.html

こうした複眼的な観点からビジネスを考えることができるのも、貴重な機会だ。なお、ケロッグの正式名称は「ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント」であり、学位はMBAだが、「○○・ビジネス・スクール」といった名称を使っていない。

なお、以下は講演を聴いて疑問に思った点。
・宗教を持たない人はどのように目的を設定すべきか
・クリスチャンとしての価値観と、企業人としての価値観はどの程度合致するか
・平均的な大多数の人は、自分の主義信条を貫き通すことの厳しさを知っているのではないか

2010/05/18

価値基準が優先順位を決める:MBAで学ぶ100のエッセンス(2)

企業の競争優位の源泉は、(1)資源(ヒト、モノ、カネ、情報、技術など)に基づくケーバビリティ、(2)オペレーション、(3)企業の価値基準など。

価値基準は、企業の中の人をまとめるスローガンのように捉えられていて、
競争順位の源泉であると理解されづらい面がある。

価値基準の真価は、優先順位を決めることができる点で、
社員一人一人が、各自独立して、しかし、全体の戦略と整合性のある判断を下せるようになる。

ただ、競争環境の変化が起こり、3つの源泉に変化を起こさなければならないとき、
企業文化にまで昇華してしまった価値基準を変えていくことは、
他の2つの源泉を変えることに比べ難しい。

2010/05/17

ルームメート主演のミニドラマです。ケロッグ1年のA氏が監督・編集したもので、
ジャパン・ナイトで流しました。

http://www.youtube.com/watch?v=T8r8i8YPu4c
http://www.youtube.com/watch?v=pl1yvvQ8QCU
http://www.youtube.com/watch?v=3d9nOhd-M5E
http://www.youtube.com/watch?v=w7Hz9BBGYDs
http://www.youtube.com/watch?v=ZI6auL1_N-k14

ジャパン・ナイトは350人を集めてのショーとなり、大きな成功でした。
「ケロッグで一番のショーだった」というコメントを人づてに聞くと、やって良かったと思います。

以下は、当日のプログラムでした。
*** Program ***
6:00pm Party Begins
6:20 Opening Performances
- Japanese Male Cheerleading
- Cosplay Fashion Show
- Kagami-wari (Opening the barrel ceremony) / Kampai! (toast)
6:50 – 7:10 Professional Taiko Drum Performance
7:10 – 7:40 Karate Performance
8:20 – 8:40 “How Enrique Experienced His Intern in Japan” show.
8:40 Finale Dance by Dancers of 2011

2010/05/13

パーセプションが行動を支配する:MBAで学ぶ100のエッセンス(1)

価値に応じて対価を払う。これは経済の基本である需給バランスの需要曲線を決めるものだ。

だが、この「価値」とは実は極めて主観的な概念だ。
この主観的なものの捉え方をパーセプションという。

「パーセプションが行動を支配する」とは、
その対価としていくら払うかは、消費者のパーセプション次第ということだ。
そして、このパーセプションは、現実にそのもの自体がどうでかあるかに関係しない。
消費者がどのようなパーセプションを持つか、そのパーセプションにどのように影響を及ぼせるかが、
マーケティングの主要な役割だ。

われわれ一人一人がどのようなものの見方をするかで、行動が変わってくる。
行動を起こす主体が個人である以上、個人のパーセプションが究極的には行動を決する。

不可能を可能にすることはできないが、可能なものを不可能と捉えているのであれば、
パーセプションを変えることで、可能性が広がる。

「諦めたら、そこで終わり」

と意識して、自分のパーセプションをチェックし続ける姿勢を維持したいものだ。

シチュー系料理のオペレーション改善

 「健康的な食事」は、留学生活で最も確保の難しいライフライン。食事には、外食、自炊、弁当・テイクアウト、誰かに作ってもらうといったパターンがある。ただ、残念ながら、自分には今のところ誰かに作ってもらうという選択肢はない。

 食事について考えるべき評価軸は、スピード(時間)、健康度、お金、料理の技術の必要性、味として、評価レベルは3段階で、良い順に、○、△、×としてみる。なお「技術」は、自分に料理の技術が必要なくて済むほど評価が高いことにしよう。 

食事の選択肢の評価


 時間のない生活では、相反しやすい「スピード」と「健康」の両立が課題になる。日本のように、ある程度健康的な総菜屋などがあれば、一発解決だ。だけど、米国にはない。

 自分のニーズと食事の選択肢の評価を比べると、スピードを最重視した場合は、弁当・テイクアウトが解になる。ただ、これでは、健康を確保できない。健康がクリティカル・ファクターだとすれば、選択肢は自炊ということになる。問題は、自分のニーズと乖離している、「スピード」と(自分の料理の)「技術」の向上がどれだけ可能か、という点だ。だから、料理のスピードを向上するオペレーション改善は、ライフライン確保のための必須の取り組みなのだ。

 自炊の目的は、野菜を多く使った健康的な料理を作ること。野菜は、炒める、煮る、蒸すなどすることができるが、今回は「煮る」を取り上げ、シチューを作る。

シチューを作るには、次の様なプロセスをたどる。


 このプロセスでは、「煮る・アクを取る」を終えるまでに45分かかる。それ以降のプロセスの料理時間は、電磁調理器を使えば、それほど神経を使って見張る必要はないので、あまり気にする必要はない。

 さて、1食あたりの料理時間は、「1食あたりの料理時間=料理時間÷食数」のように考えることができる。料理時間を変えずに、食数を増やすことができれば時間短縮になる。例えば、シチューであれば、料理時間は1食分でも5食分でもそれほど変わらない。したがって、時間を節約する有効な方法の1つが、1回の料理で大量生産して食数を増やすことだ。

 このようにすれば、例えば5食分作れば、1食あたりの料理時間は、45÷5で9分となり、スピードは、弁当と大体同じ「良」の水準となる(ただし、食材の調達時間は、ここには含まれていない)。だた、そのつもりで、大量に作って、火を入れながら3日ほど常温保存したころ、酸っぱくなってしまった。そこで、常套手段である「小分け冷凍保存」を行うことで、数日に渡って、シチューを食べることができるようになった。

 ただ、この方法では、大量生産した一種類のシチューしか食べることができない。上記のプロセスを辿って、別のシチュー系料理のクリーム・シチュー、ハヤシ・ライス、カレーなどを作ることは可能だが、冷凍庫内のスペースには限りがある。次々に大量に作って在庫を過剰に積み上げることはできない。

 そこで、もう一度、プロセスを確認しよう。各シチュー系料理は、「煮る」までのプロセスを共有している。ここで出来上がっているのは、かなりダシの効いた肉野菜スープだ。ちなみにこのスープは、そのままでも十分においしい。

 この共通プラットフォームに各シチュー系料理の元を加えて行く訳だが、その際に、このスープをより小さな鍋に分けて移し、その時食べたい元を加えれば、好きなシチュー系料理を少量ずつ食べることができる。時間的なコストを抑えたまま、多品種少量生産が可能となる。



 元となる大きな鍋のスープは、分けて煮詰めたシチューに比べかなり水っぽいので、火を継続的に入れても焦げず、保存が利く。あるいは、このスープを少し煮詰めて濃縮して、ボリュームを減らした上で小分けにして冷凍し、解凍時に水を加えて、各種シチューの元と混ぜで煮込む、という方法も採れる。

 このようにして、シチュー系料理におけるスピード、健康、味(バラエティ)、お金などの要素を同時に改善することができる。自分にとっては発見だったが、料理をよく知る人には、当たり前の「生活の知恵」に過ぎないのかもしれない。

セブン・イレブンCEOの講演

セブン・イレブンCEOのジョセフ・デピント(Joseph DePinto)氏が5月13日(木)、
ケロッグで講演した。同CEOはケロッグの卒業生で2005年に同社CEOに就任した。
以下、要旨。

セブン・イレブンは1927年にアイスハウス(製氷店)として発足、
現在世界16カ国に38,000店舗を抱える。
マクドナルドの120カ国、32,000店舗と比べると、
特定の地域に集中して出店していることがわかる。

同社を巡る米国における環境としては、
(1)雇用悪化、(2)人種の多様化、(3)グリーン意識の高まり、(4)健康意識の高まり、(5)付加価値、低価格重視、などがあげられる。
こうした状況に対応すには、まず、顧客視点で考えることから始める。
顧客が考える要素は、(1)品質、(2)サービス、(3) バリュー、(4)清潔さ、(5)品ぞろえ(assortment)。
次に重要なのはフランチャイジーをモチベートすること。

顧客やフランチャイジーを考える際に重要なことは、
CEOを頂点としたヒエラルキーに基づいた発想を転換し、
顧客を最上層に持ってくる必要がある。

また、全社で統一したバリューシステムを浸透させることも必要だ。

健康意識の高まりや規制の強化を受けて、
これまで、利益の大きな部分を占めていたタバコの販売が低下している。
これを補うのがホットフードやコーヒーの販売だ。

また、若年層のコンビニ離れが深刻で、同社では若年層への再浸透を図っている。
クレジットカードを持っていない層へどのように売り込むか工夫が必要だ。

流通面では、卸センターの集約化を図っている。

***感想***
日本のセブンイレブンの店数は約12,000店と米国の約6,000点の2倍。
コンビニという業態のカギを握っているのは、人口密度の高い都市部における利便性の追求にある。
利便性を売り、そのための配送コストをかける、という戦略だ。

人口密度の高い日本においては、ドミナント出店を行うことで顧客にとっての利便性を高めるとともに、
配送コストを抑え、高い収益性を確保している。
一方で、米国は、場合によっては、都市部においても人口密度が日本ほど高くないため、
ドミナント出店を行いづらく、配送コストも高くつく。
市場の特性がコンビニに向いていないと思われる。

一方でウォルマートのような大規模店舗は、人口密度の低い米国に適したモデルであり、
逆に日本市場にはあまり適したものとは言えない。

つまり、利便性や配送コスト、車の利用の頻度など、市場特性に応じて、
適した小売り形態が異なるということ。

2010/04/26

Kellogg Japan Night 2010 PR

各国の学生がいつも何らかのイベントを開く中、日本人学生も参加の狼煙をあげることに。
毎年の行事ではありますが。

2010/03/01

ちょっとテスト中。

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2010/02/06

アジア的ライブの序曲

「ハウス・オブ・ブルース」は、シカゴのブルース/ジャズの中心地といわれるクラブの1つだ。シカゴ市街の中心にあることもあって、かねてより訪れたいと思っていた。そのハウス・オブ・ブルースに、とあるきっかけで行くことができた。

チケットは23ドル。開演時間となり、ブロードウェイのミュージカルの劇場を一回りか二回り小さくしたようなステージに、小柄なアジア人の女の子が登場した。従えるアメリカ人のバンドメンバーに比べて、どうしても小柄に見える。客層は、アジア人9割といったところ。自分はその女の子が日本人だと知ってはいたが、米国に暫く暮らしてアジア人を一括りに見る癖が付いてしまったせいか、彼女に対して「日本人」というよりは「アジア人」という印象を持った。



彼女は、英語のポップスを4、5曲ほど続けて歌った。どれも知らない曲だった。
彼女のMCの一言目は「So close!」だった。観客との距離が、普段より大分近いと感じたのだろう。確かに、ライブハウスに近い空間だった。

彼女が観客に英語で語りかけるのを見るのは初めてだったが、自然だった。彼女は、米国で良く出会うABC(American Born Chinese)などアジア系米国人や米国に永住権を持つシンガポール人などと似た雰囲気を纏い、彼らが形成するアジア系コミュニティーにも自然に溶け込めそうだと感じさせた。

「I’m bilingual, so are you ready for some Japanese songs?」と彼女は言って、「光」、「SAKURAドロップス」といった日本語の曲を歌い始めた。観客が沸いた。やがて「First Love, please」といった叫びが会場のあちらこちらから上がった。スクリーンには「Utada」の文字がきらめく。

彼女の米国でのパフォーマンスはいろいろな点で割り引かれている。チケットの価格、音響設備の質、観客動員数など、全て日本での公演を大幅に下回る。「宇多田ヒカル」という確立したブランドも、「Utada」という未知数のブランドに置き換わる。それでもその場所に彼女がいたのは、やはり彼女がそこにいたいと思っているからだと感じた。彼女がその場所で見せた顔は、日本での顔とは少し違うはずだ。彼女は、ずっとその顔を求め続けてきたのではないか。2004年の米国デビューアルバムのタイトルを「EXODUS」としたのもそうした気持ちの表れではなかったか。

彼女がFirst Loveを歌い出すと、驚いたことに多くの観客が日本語の歌詞を口ずさんでいた。香港、台湾、韓国、シンガポールなどでもヒットした曲だ。Automaticのイントロが流れ始めると会場はさらに盛り上がった。

12年前の1998年夏、大学3年生の自分はニューヨークにいた。2カ月間、自己確認作業をして進路を判断しようとしていた。帰国すると、ニューヨークで知り合った友人から、新人アーティストの曲を勧められた。「英語が上手い、15才の女の子のデビュー曲だよ。」宇多田ヒカルのAutomaticだった。

彼女の登場以来、一青窈 、BOA、クリスタル・ケイといったバイ/マルチリンガルのアーティストが増えた。iTunesなどで探せば、Emi Maria、Jay'Ed、BENI、May J.、Emyli、加賀美セイラなど、英語の堪能な日本人アーティストを数多く見つけることができる。そうしたアーティストは、以前の邦楽に「混じっていた」英単語ではない、異質な文化的背景を感じさせる言葉を紡ぐ。


こうした変化を考えると、2つの疑問が生まれる。第1に、異質な文化をリアルに感じさせるものに対する需要が日本に生まれているのか。日本人アーティストは、日本市場の需要に応えてこそ存在できる。これまでの日本市場において、英語の歌詞などは曲にスパイスを加える程度のものでしかなかった。それが変わったのか。第2に、近い将来のアジアにおいて、汎アジア的なトレンドがローカルな市場をリードすることがありえるのか。

仮説を考えてみよう。1点目については、YESだ。日本市場では、文化の成熟、細分化が進むにつれ、よりリアルなものが求められるようになってきている。R&Bのグルーブ感であれ、単に英語の歌い方であれ、歌い手が、生まれや育ちの関係などからその文化的な背景まで取り込み、本物のエッセンスを加えた表現をすることが求められるようになってきた。

2点目を考えるにはより長期の視点が必要だ。これまでアジアのトレンドは日本がリードしてきた面が大きい。しかし、今後、アジア経済の融合と日本の相対的な影響力の低下がさらに進めば、アジアの文化的トレンドはアジアの先進経済圏と米国を結ぶ面の上に形成されるものにけん引されていく可能性がある。日本で異質な文化に対する受容度が高まりつつあるのは、そうした動きに対応する兆しとも捉えられる。

国レベルの市場特性に加えて国境を跨ぐ地域レベルの市場特性を有する新たな複合市場が形成されれば、マーケティングはクロスボーダーな取り組みとなり、消費者に対する洞察も、これまでとは異なる視点が必要になってくる。加えて、ネットの発達は、そうした動きを後押しする方向に働く。ただ、そうした変化がどの程度の速度で起こるのかという点を読み解くことは簡単ではない。

***
Prelude of Asiatic Live

House of Blues is one of the most popular blues/jazz clubs in Chicago, located in the center of the city. I always wanted to visit and recently I finally got the chance to go.

The ticket was 23 dollars. The stage was somewhat smaller than those of Broad Way theaters. When the show started, an Asian girl appeared on the stage. Compared to her American band members, she looked quite tiny. Audience was about 90% Asian. I knew that the girl was Japanese, but I had an impression that she was “Asian” rather than “Japanese.” This is probably because after living in the U.S. for a while, I started to recognize all Asians as one group.

She sang 4, 5 English pop songs. I did not know any of them. “So close!” Those were her first words she spoke. She must have felt that the distance between she and her audience was much closer than what she is used to. The place indeed had a good live house feeling.

I have never seen her speak to the audience in English. She was natural. She had a similar vibe as ABC (American Born Chinese) or other Asians that live in the U.S have. I felt that she would naturally fit to any Asian communities in the U.S.

“I’m bilingual, so are you ready for some Japanese songs?”
She started to sing Japanese songs such as “Hikari” and “SAKURA Drops.” The cheer got louder. “First Love, please!” People screamed from different parts of the floor. The screen projected glittering letters of “Utada.”

Her performance in the U.S. is discounted heavily in many aspects. The price of the ticket, quality of audio equipments, and number of audience all fall below the level she can expect in Japan. The outstanding brand “Utada Hikaru (in Japanese characters)” is also substituted with “Utada,” a brand with value difficult to estimate. Nevertheless, I felt she was there because she wanted to be there. The face she showed that night should have been a little different from what she has in Japan. She has always sought other ways to express herself. If not, why would she name her U.S. debut album “Exodus”?

When she started to sing First Love, surprisingly, a lot of people sang along in Japanese. The song was also a hit in Hong Kong , Taiwan, South Korea, and Singapore. When the intro of Automatic started, the crowd got even louder.

In summer 1998, 12 years ago, I was staying in New York for two months. I was a junior in college and was trying to put my thought together about my path after college. When I got back to Japan, a friend recommended a song of a new artist. My friend said, “It’s a debut song of a 15 years old girl who speaks fluent English.” It was Utada Hikaru’s Automatic.

Since the advent of Utada Hikaru, many bi/multilingual artists, such as Hitoto Yo, BOA, Crystal Kay gained popularity. If we search online services such as iTunes, we can easily find Japanese artists such as Emi Maria, Jay'Ed, BENI, May J., Emyli, and Kagami Seria, who are bi/multilingual. Those artists spell lyrics that are different from those of previous artists that used English just to add flavors to songs. The new artists deliver some very different foreign cultural context.

Thinking about such changes in the pop culture, two questions arise. First, is there a new demand in Japan for things that deliver different cultural context? Japanese artists (or artists based in Japan) can only exist by meeting the demand of the Japanese market. Second, in the near future in Asia, is there a possibility that pan-Asian trend will lead local markets?

Here are some hypotheses. The answer to the first question is yes. In the Japanese market the pop culture is getting matured and increasingly segmented. As a result, people are demanding things that are real, be it the groove of R&B or simply how the English lyrics are sung. Artists are required to express things that contain the essence of realness that artists acquired through their life.

Second point will require more long-term perspective. To date, Japan has had significant influence on pop culture in Asia. However if the convergence of Asian economy and relative decline of Japanese influence continue, Asian cultural trend might be led by things that are born in the area connecting advanced Asian economies and the U.S. The increased Japanese acceptance towards exotic cultures might be understood in such context.

If such new compound market, a market that has both country and regional level properties, develops, marketing will be a cross boarder effort and consumer understanding will require new perspectives and insights. Advancement of network technology will accelerate such trend. The difficult question to answer is how fast such change might happen.

2009/12/15

シカゴのブルースが奏でるグローバル化

第1クオーターの期末試験を乗り越えると、3週間の冬休が始まる。冬休の予定を事前に計画していないと、エバンストンにとり残された様になる。

私は休みの前半をシカゴのダウンタウン開拓に使うことにした。以下はその初日の出来事。

午後をフィールド自然歴史博物館で過ごした後、アンディースというジャズクラブに足を運んだ。
最近仲良くなった台湾人学生6人とシカゴにしては珍しい薄い生地のピザをついばむ。

総勢15人程度のビッグバンドの勢いのある演奏を聴きながら、ふとテーブルのロウソクが電気式だということに気が付く。演奏が震わす空気に揺らめいて踊る小さな炎が愛しいのに、残念だな、などとぼんやりと考える。

小一時間の演奏の後、 30分程度の時間を挟んで、次に演奏する別のバンドが準備を始める。
その中に、日本人らしい坊主頭の男性に気が付く。
ウエイターを捕まえてバンドのことを聞くと、「ヨーコ・ノゲ」という女性シンガーが率いるバンドだという。ヨーコの挨拶や自己紹介から、25年前に渡米し、シカゴでローカルな活動を繰り広げて来たと知る。
日本人、黒人、白人からなる7人の混成バンド。
前半のバンドとは異なり、しっとりとした繊細な音が流れだす。



甲高いテナーサックスとトロンボーンの音色が飾ることなく、さり気なく、互いに溶け込む。

「ジャズは米国にとっては空気だ。無くなって、 息ができなくなって、初めてその大切さに気が付く」とヨーコ。

フロアはバンドの繰り出すビートとヨーコの歌に引き込まて行く。ヨーコは日本の小話を散りばめながら、 フロアを沸かす。
演奏もラスト一曲となった時、ヨーコは日本の民謡のアレンジを歌い始めた。最初は英語で。そして次に三味線に乗せて、日本語で堂々と歌い切った。

三味線の弾ける響きに合せて体を揺する黒人男性客。演奏が終わると、多くの客が立ち上がって拍手を送る。
とある月曜日、ヨーコ達はシカゴの風景に溶け込んでいるように見えた。

ヨーコ達が織り出す音は日米のフュージョンだという。

フュージョンの成否は企業買収と同じかもしれないと思う。合併の是非は、シナジーにより合併後の利益が合併前の個別企業の利益の和より大きくなるかどうかで判断する。黒人ではない日本人がシカゴでジャズを奏でることで何が生まれるのか。「目新しい」ということ以外に、新たなジャズやブルースの価値が生み出せるのか。その判断は、この場合、演奏後に立ち上がって熱烈な拍手を送った客に求めるべきなのかもしれない。

演奏後、挨拶に向かうと「日本人は頑張ってるよ」と坊主頭のメンバーの方。これまで海外で活躍する多くの日本人と、そうした人々を受け入れてくれた各国の人々に出会ったという。「日本国外でも現地人と対等に渡り合う」。自分がMBAを通じて培おうとしている力を彼等が実際に発揮しているのを目の当りにした。

彼等のように日本を飛び出して挑戦して来た人達は、言ってみれば、個人の力でグローバル化を体現してきた。しかし、これからはグローバル化しなければ、生き残れないという状況が増えてきている。ヨーコ達程開拓精神を持っていなくても、グローバルな世界に適応できるか。生き残るためには、日本社会全体が、グローバル化を見つめて行く必要がある。ヨーコ達の演奏は、そうした世界で生きようとする者に対してはなおさら、心を揺さぶる力を持っている。

Yoko Noge and the Jazz me Blues Band official site
Youtube clips

*Globalization Blues in Chicago

After surviving the final exams of the first quarter, three-week Winter break kicks in. I decided to spend the first half of the holidays to explore downtown Chicago. Following is what happened on the first day.

After visiting Field Museum in the afternoon with my friends, we moved to Andy's, a jazz club in down town Chicago. While listening to the uplifting sound of the big band consisted of about 15 players, my eyes caught the candle on the table and found that it was actually electric. It’s a pity because the tiny flame that dances to the vibrating air is unnoticed but an important piece of the ambiance.

The band finished playing after an hour or so. As I watched the next band prepare during intermission, I noticed a man with shaved head that looked like Japanese. I grabbed a waiter and asked about the band. He mentioned that the band is led by a female singer "Yoko Noge."

From Yoko's introduction and her talks between songs, I learned that the Japanese members of the band came to the U.S. 25 years ago and have been playing locally since then. The band is a mix of Japanese, black, and white. Delicate and subtle music started to flow, different from that of the first band. High-pitched sound of tenor sax and trombone melted in the resonance.

"Jazz for Americans is like air. You realize its true significance only when you lose it and become unable to breathe," said Yoko.

The floor was drawn to the beat of the band and Yoko's soulful voice. Yoko entertained the audience by scattering small stories about Japan. When it became the last song of the night, she began singing Japanese traditional folk song arranged in blues. She sang it first in English. Then she unabashedly sang in Japanese along with the tune of Shamisen, a traditional Japanese guitar. A black man shook his body to the groove of Shamisen’s choppy sound. When the band finished, dozens of audiences stood up and gave a warm applause.

On one ordinary Monday, Yoko and the band seemed to have blended in the City of Chicago.

Yoko said that the music that they play contains elements of Japanese and American fusion.

The factor that determines the success of fusion should be the same as that of corporate M&A. M&A is successful only when synergy makes the profit after the M&A larger than the sum of profit of each firm before M&A. What can non-black Japanese bring out by playing jazz and blues in Chicago? Other than just being "new," would there be new value for jazz and blues? Those audiences who stood up and gave a fervent applause could provide answer to such question.

After the performance I went to the stage to thank the band. “Japanese are making good effort,” the man with the shaved head told me. He said he has seen many Japanese challenging on the world stage and many locals that supported them. “Being fully able to work with people around the world.” This is the strength that I would like to build through my MBA experience. It was striking to witness the band actually exhibit such capability.

Yoko and her members are the ones who have embodied globalization mostly though individual efforts. However, the world is getting increasingly difficult to survive without globalizing. Even if we don’t have as much pioneer spirit as Yoko and her member, we have to adapt to the globalized world. In order to survive, the Japanese society as a whole should give more serious focus to globalization. Yoko’s band’s music has the power to shake the spirit, especially of those who intend to live in such world.

2009/11/06

有機的な繋がりのある学びとは

ケロッグで学ぶ意義の一つに、「学びが有機的に繋がっている」という点が挙げられる。
本格的に授業が始まって、2カ月未満だが、その片鱗を見たので紹介する。

1.「第一印象」の重要性
誰でも日常の知恵として知っている「第一印象は大事」という、非常にシンプルな概念について、ビジネスの理論、統計的な裏付け、ビジネスの現場、という3つの面から学ぶことができた。「第一印象は大事」だとなんとなく分かっていても、その裏付けを理解することは重要だろう。

(a)リーダーシップ、組織論、交渉術を学ぶ授業で、「アンカリング効果(投錨効果)」という概念を学んだ。例えば、価格が交渉で決まるものについては、始めに提示する価格がインパクトを生んで、その後の交渉に影響を与える。交渉をリードしたければ、先手を打つことが重要な場合が多い。

(b)統計の授業で、「情報カスケード」という概念を学んだ。例えば、不確定な情報しか無い状況下では、先行する人の行動に習ってしまう傾向が強い。身近な例では、見知らぬ町でレストランを選ぶ時に、人が多く入っている店を選ぶことが多い。先行する人の判断が間違っていたとしても、先行する人の行動自体がその後に続く人の判断に影響を与えてしまう。この概念について、確率の計算や統計的なシミュレーションを通して検証した。

(c)ボストン・コンサルティング・グループのランチ・プレゼンテーションにおいて、パートナーが、就職活動を行う学生に対し、面接でインパクトを残すことの重要性を強調した。仕事においても、クライアントに対し、最初に良いインパクトを残すことが重要だという。


2.「正の増幅を生む相互作用」の重要性
行動の効果を高め、結果を最大化するために、人、組織、プロセスのいずれにおいても、プラスの相互作用を生むように調整する必要があることを、チーム、経営戦略、マーケティング戦略の3つの側面から学んだ。

(a)リーダーシップ、組織論、交渉術を学ぶ授業で、強いインパクトを生むチームの条件として、「結束力(Cohesion)」と「スキルの補完性(Complementarity)」のバランスが重要だと学んだ。結束力とスキルの補完性のどちらかに偏重すると、競争が不足したり、激化したりといった問題が生じる。つまり、専門性の高い個々人が、相互に信頼を持って協力する状態が望ましい。

(b)経営戦略の授業で、「調和(Consonance)」という概念を学んだ。例えば、消費財の製造企業が高価格ニッチ市場に向けて製品を販売する場合、企業の強み(コア・コンピタンス)、組織・人事制度、サプライヤーとの関係、企業文化、などが調和し、違いに正の影響を与え合うよう各要素を高価格ニッチ市場向けに調整する必要がある。この調和により、効果と結果を最大化することができ、またこの調和自体が他企業による模倣を難しくし、競合に対する参入障壁となる。また、同授業では、企業買収において、「相乗効果(Synergy)」の有無が買収判断の是非に直結していると学んだ。そして、「調和」と「相乗効果」のいずれの概念も、各要素が正の相互作用を生み、単独の要素よりも大きな結果を生み出すという本質において同じだと学んだ。

(c)マーケティングの授業では、様々なメディアを融合することで、マーケティング効果の最大化を試みる「統合型マーケティングコミュニケーション(Integrated Marketing Communication:IMC)」という概念を学んだ。

このように、ビジネスのカギとなる概念が有機的に繋がっていることを見ることができるのは、学びの理解を深める上で非常に重要だと感じる。

2009/10/14

Tokyo Night

レストランを借り切って「Tokyo Night」を開催!
1年生の日本人12人がパラパラを披露。
それぞれ、平均睡眠時間3、4時間という中で、練習する時間を見つけ、ダンスは大変良い仕上がりで盛り上がりました。
日本の音楽を流しながら、日本のポップカルチャーの映像も投影。
シカゴ大学のMBAやノースウエスタン大学の博士課程の方々にもご参加き交流を深めることができました。




「忙しいならよせば良いのに」との思考はしない、イベント好きな学校の文化に染まってきました。





今回は仕掛け人ということで、裏方の仕事に専念。

2009/10/08

P&GのマクドナルドCEO講演

ケロッグはジェネラル・マネジメントに焦点を置いているが、「ケロッグといえばマーケティング」との認識は米国のビジネスマンに根強い。逆に「マーケティングに強いMBAは?」と聞けば、十中八九「ケロッグ」という答えが返ってくる。
では、「マーケティングに強い企業は」と聞けば、おそらく、「P&G」との答えが多いだろう。
2009年10月7日に、P&Gのボブ・マクドナルドCEOがケロッグで「バリュー・ベースド・リーダーシップ」と題した講演をした。その要旨は以下のとおり。

「バリュー・ベースド・リーダーシップ」
P&G CEO ボブ・マクドナルド氏

学生がすべきことは、信念(Beliefs)を形作ること。自分の現在と過去を見渡して、文化、経験、教育、家族、組織などから受けた影響により、どのような価値観や信念を持つようになったのか、自分ではっきりと認識する必要がある。リーダーとなれば、ストーリーを語る必要がある。自分の信念や価値を10項目ほどリストアップして、周りの人に正直に伝えることが大事だ。

私の価値観・信念を紹介しよう。
(1) Living a life driven by purpose is more meaningful and rewarding than meandering through life without direction
カレンダーに予定を自分で埋めていくのか、それともカレンダーの予定に縛られて行動するのか。自分の目標をしっかりと書きとめることが大事だ。目標は、職責ではなく、何を達成したいかという行動について考えるべき。書くことで自分に対する制約が生まれる。
例えば、自分の場合は、子供の頃ボーイスカウトで活躍した。社会の役に立つと考えたからだ。ウェストポイント(陸軍士官学校)に入ったもの同じ理由だ。そしてP&Gに入ったもの、同じ目的による。判断基準は、(a)その組織の目的が、自分の目的と一致しているか、(b)価値基準は同じか、(c)そこで働いている人を好きになれるかだ。
P&Gのモットーは、”Touching lives and improving life”で、社員は多くが社外でも、社会貢献活動を行っている。また、P&Gは社員の持ち株率が高く、社員の会社に対するコミットメントが表れている。
ところで、P&Gでは、より具体的な目標として、最近次のような目標を掲げた。
“Touching and improving more consumers lives in more parts of the world more completely”
例えば、P&Gは中国でも最大の消費財企業だ。でも中国では一人当たり3ドルしか需要がない。より多くの製品をより多くの消費者に届けることで、生活の質を向上させて行きたいと考えている。

(2) Everyone wants to succeed and success in contagious
我々は誰かの成功の上にさらに成功を重ねることで飛躍することができる。だから、人の成功には積極的に貢献して行くべきだ。

(3) Putting people in the right jobs is one of the most important jobs of the leader
社員をその適切な仕事に割り振ること。その為に社員一人一人の得意分野を知る必要がある。

(4) Character is the most important trait of a leader
社員一人一人が組織の結果に個人的な責任を持つことが大事だ。また、倫理的である必要もある。特にリーダーは部下の責任も取る姿勢が必要だ。
軍隊では、部下の責任を問われた場合4つの答え方がある。
(a) Yes, sir!
(b) No, sir!
(c) I don’t know, sir!
(d) No excuse, sir!
正解は(d)だ。
また、“Chose the harder right instead of the easier wrong”に従うべきだ。

(5) Diverse groups of people are more innovative than homogenous groups
イノベーションは多様性から生まれる。製品を発明するとき、その需要を予測できる人は少ない。電話は補聴器の発明がきっかけだった。ラジオは船舶無線だった。PCの発明者らはその爆発的な普及を予想できなかった。多様性はネットワークにおけるノードの数と種類であり、そのノードの繋がりから新たなイノベーションが生まれてくる。
人との関係において通常考えるべきことは、”Treat others as you would want to be treated”だが、多様性のある環境では、”Treat others as they want to be treated”と変わるので留意が必要だ。

(6) Ineffective strategies, systems, and culture are bigger barriers to achievement than the talents of people
リーダーが決して行ってはいけないことの中で、陥りやすいことは、不可能な目的を掲げて、社員を働かせることだ。

(7) There will be some people in the organization who will not make it on the journey.
全ての人が目的に向かって歩めるわけではない。立ち止まってしまった人に寛容な姿勢を示すことも必要だ。

(8)Organizations must renew themselves
時代に取り残されないようにするためには、組織は変わっていかなくてはならない。価値と目的を維持したまま、手段を変えていく必要がある。
P&Gについて1980年と今を比べてみよう。
売上:100億ドル;790億ドル
海外売上比率:25%;60%
10億ドル以上の売り上げのあるブランド:0;23
社員数:61,200;135,000
株価:2.32ドル;~56.00ドル

ケロッグでは「どのように学ぶかを学ぶ」べきだ。世界は変わり続けている。リーダーになるためには学ぶ力を持ち続ける必要がある。

(9) Recruiting is top priority
P&Gには、実力主義が根付いている。

(10) The true test of a leader is the performance of the organization when he or she is absent or after he or she departs
私がCEOを引き継いだのは2009年7月1日で、すぐにシンガポール、中国、スイスなどを巡って社員とコミュニケーションした。CEOとしては、第1日から100%の力を出したい。実際には、CEO就任の正式発表の前から、前CEOから仕事を振ってもらい、大部分の引き継ぎを済ませていた。事前に引き継ぎを行うことのリスクは、実際の承認について、役員会が納得しない場合があることだ。しかし、スムーズに引き継ぎを行うことのリターンは各種のリスクを上回る。私はすでに次の候補を探している。

2009/09/29

MBAは忙しいか

*この記事は何度か修正していく予定です。

「MBAは忙しい」とよく言われる。実際のところは、「本当に忙しい」!(このところずっと3時間睡眠)
分単位で予定が詰まっている。なんとか全てがぎりぎり回る予定を立てると次のようになる。

実際はこれに、キャリアイベント、ソーシャライジング、スポーツ、その他課外活動など入ってきて、回らなくなる。例えば、ソーシャライジングを一つ入れるだけで、睡眠時間は3時間となる。

ソーシャライジングは、バーベキュー、フォーマルなパーティー、スポーツバーでの飲みなど様々な形態を取る。ケロッグの文化では、そういったなんらかのイベントが毎日ある。
全てのイベントに顔を出そうとするケロッグ生を表現するのに、FOMO(Fear of missing out、フォモ)という言葉が、よく使われている。(用例:He is such a FOMO!(あいつは全部のイベントに顔を出さないと気が済まないんだな!))

また、多数のメールを管理し、週、月の予定を管理する時間も1日30分間弱は必要となる。

取捨選択が大事になるが、「何を切るか」を判断するのは容易ではない。
MBAではタイムマネジメント力が確実に身につきそうだ。

2009/09/13

米国はパスタ消費国か

海外に移住したとき、食の面で困ることは、
日本で一番好んで良く食べていたものが無い場合だろう。
それがいわゆる日本食か、といえば、自分の場合そうではなく、
実はパスタだということに気が付いた。

シカゴのパスタは、(1)茹ですぎ、(2)大味、(3)ボリュームが多すぎる、という欠点があり、
まったく食べる気がしない。
(1)については、「アルデンテ(al dente)」という概念が存在しない。その理由は、微妙な茹で時間を計る細かさが調理人にないためだろう。茹できってしまえば、茹で時間の多少の誤差は問題なくなるということかもしれない。茹でたパスタを軽く炒めるなどの工夫も無いため、パスタはぼろぼろと切れてしまう。
(2)については、トマトソースが水っぽい場合が多く、また、味付けもやたらと塩味がきつかったりする。
(3)については、日本のレストランの2、3倍の分量を出してくる場合が多い。

旨いパスタを食べるには自分で作るしかない。
ということで、ホールフーズ(Whole Foods)という大手のオーガニック食料品店に向かった。

さて、何のパスタを求めるかといえば、ずばり「ミートソース・スパゲッティ(Bolognese)」
だ。馴染みのあるディチェコ(De Cecco)のパスタを買い物かごに入れ、ソースの棚に向かう。しかし、種類は多いものの、アラビアータやマリナーラばかりで肝心のボロネーゼが無い。日本のスーパーには「マ・マー」のミートソースが山積みになっているし、成城石井などの高級食材店にはピエトロのソースが並んでいるが、まったく状況が違う。



考えてみれば、これまで米国でボロネーゼを売り場で見たことが無い。肉とピザの消費量が多い米国で、ボロネーゼをあまり見かけないのは意外だ。さらに、日本で売っているカルボナーラやナポリタン、また、レストランやシェフとタイアップした気の利いた商品も無い。それとも欧州各国と比べても日本だけが特殊なのだろうか。

とにかく、米国では家庭でのパスタの消費量が日本ほど多くなく、また種類も少ないという可能性がある。言い換えれば、日本は、実は大変なパスタ消費国なのではないだろうか。

求めるソースが無ければ作るしかない。アラビアータの瓶を手にとり、
人生で初めて挽肉を買った。家に戻って挽肉をオリーブオイルで炒め、アラビアータと混ぜる。
食材、調理器具かかなり限られている中で、第1号としては、合格の一皿ができた。



「必要は発明の母」とはよく言ったものだ。
なお、スパゲッティーを茹でられる大きさの鍋が無いため、今回はフジッリを使った。

ついでに、イタリアの輸出統計から、パスタの国別輸出量を見て、一人あたりの量を計算すると、はやり日本の方が米国より多い。

イタリアの非調理パスタ(HSコード19021910)国別輸出量
(出所)イタリア輸出統計

2009/09/06

応援合戦(Cheer!)

ケロッグのノリが体育会系だというのはすでに何度か紹介した。
一学年560人ほどの学生は、セクションと呼ばれる8つのグループに分かれ、
必修科目などを常に同じグループで履修していく。
各セクションには、ムース(Moose)、ジャイブ・ターキーズ(Jive Turkies)、キャッシュ・カウズ(Cash Cows)、ビッグ・ドッグズ(Big Dawgs)、ブル・フロッグス(Bullfrogs)、ポエッツ(Poets)、といった名前がついており、友好関係とライバル関係にあるセクションも定義されている。ハリーポッターの世界に近い。オリエンテーション期間中は、このセクション内の結束を高めるため、運動会などの催しものが多くある。なかでも、ケロッグの体育会系らしさが伝わるのは、この応援合戦だろう。

冒頭、ムースのパフォーマンスに対し、ジャイブ・ターキーズが反撃している。
一見、なんのためにビジネス・スクールに行くのか悩んでしまう。
しかし、ケロッグの面白さは、こうしたイベントさえも、ビジネススキルの向上につながるように、うまく仕組まれているところにある。例えば、ここで披露されている応援は、直前の1時間でセクション内の70人が自分たちで考え出したものだ。効率的に案をまとめる力も、実は競っているのだ。

2009/09/05

Ocean and San Pedro



All ocean clips are water surrounding San Pedro. In San Pedro, golf cart is widely used for transportation!