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2010/11/12

星条旗の強さ

米国経済の強さの理由のひとつに人材の流動性の高さが挙げられる。
米国では、民間と政府の人材交流が盛んで、
民間の動きが政府の政策に反映されやすいといったメリットがあることは日本でも知られている。

日本であまり知られていないのは、軍隊と民間の交流も活発だということだ。
ケロッグのランチセッションで軍隊出身の学生によるパネルディスカッションが行われたので、そこでの気づきを紹介する。

パネリストは、トップガン(全パイロットのトップ1%といわれるエリート集団)、海兵隊、潜水艦隊などでの小隊長経験者ら7人。
イラクなどの戦場でリーダシップを取ってきた面々だ。

彼らの経験が貴重なのは、命を賭しての経験であるがゆえに、その示唆の純度が高く、現実味があるということだ。

***要旨***
リーダーシップについて。
MBAの修了者が企業で直面するような課題をすでに体験している。
士官学校をでて、現場に入ると、自分よりも年長で経験の長い部下を率いなければならない。その際に重要になるのが、自分が秀でていると示すこと、実際に行動し(lead by example)最前線から指示を出すこと、部下の意見に耳を傾けることだ。
自分より劣るものや、安全なところから指示を出す人間についていく者はいない。

理論と実践について。
現場でリーダーシップを発揮するのに、士官学校で理論を学ぶことは重要だ。
また、砲撃を受けて部下が死んでいくような現場では、応戦や救護要請をするなどの判断を迅速に行う必要があり、柔軟で的確な判断が必要になる。

極限状態と現実感について。
戦場では、部下が死に、自分も命を失うことを恐れなくなる瞬間がある。
非常に興味深く、また、危険なメンタリティーでもある。
その極限状態から、日常の感覚に戻すには1カ月程度かかる。
日常の感覚に戻すことは重要なことだ。

部下のケアについて。
悲惨な出来事の後には、部下の話を聞くことも大事になる。
ただ、10分間、沈黙を共有するということも、ままある。

女性であることについて。
身体的な能力が男性より劣ることは受け入れる必要がある。
しかし、女性のグループの中で上位10~20%に入れば、例えば、自分より腕立て伏せが多くできる男性に対しても、平均より少ないのであれば、胸を張って鼓舞することができる。
また、女性をはじめマイノリティーは注目を浴びやすい。
自分の振る舞いが女性全体の印象を決めてしまうので、ハードルをクリアするプレッシャーは高い。
また、そうしたプレッシャーに備えるためのトレーニングも厳しい。
ビジネスにおいても、女性にはそうしたプレッシャーがあるのではないか。

プライドについて。
軍隊では自分が呼ばれる時に、5つくらいの罵りの形容詞が付く。
そう罵られても、いずれ、自分は大したダメージを受けていないことに気が付き、現時的に意味のあることにだけ注意を払えるようになる。

ストレス耐性について。
ストレス耐性をつけるには、自分を惨めな状態に置いて、そこから這い上がるしかない。
投資銀行であれコンサルティングであれ、どうしようもないプロジェクトからなんとかして這い上がることで実力もストレス耐性もつく。

直截であることについて。
戦場では、統制が必要なので階級が重要性を持つ。
しかし、作戦会議では自分が正しいと思うことに関しては、上官に対してもズバリ意見を述べることが求められている。
上官はそうした意見に反発感を決して持ってはならない。
夏にコンサルティング企業でインターンをして感じたことは、上司が間違いを指摘されることを過度に嫌うことだ。

***

パネルディスカッションの終了時、ケロッグで聞いた中でもっとも長く、大きな拍手が起こった。
彼らの話の内容や、時間を取ってもらったということに加え、国家のために命を賭けて行動したことに対する敬意であったと思う。

彼らは、軍隊での経験がビジネスに生きることに疑念を持たせない。
また、彼らはビジネススクールの中でも優秀な集団で、実際多くの人がトップコンサルティング企業で働くことになっている。
(プロジェクトベースの働き方が、作戦ベースの軍隊と似ているとの話もある)
加えて、極限状態を体験していることから生まれる視点や切り口は、彼らが真に力のあるビジネスリーダーになるのではないかと予感させる。

星条旗の強さはの源のひとつは、人材の高い流動性を実現しているシステムにある。
軍隊が、優秀な人材を獲得し、ビジネスマンとしても通用する知のトレーニングができているという事実。
そうした人材がビジネス界にも供給されていること。
ビジネススクールという場で、彼らの経験が共有されていることにも価値があるだろう。

日本も、より人材をダイナミックに流動化させるべきだ。
そのように思うとともに、そうした感想が底浅いと感じるほどに、日米の格差は大きいと思える。

2010/05/27

ランチセッション「クリスチャンとして人生の選択に優先順位をつける」

ハリー・クレイマー(Harry M. Kraemer)教授が、昼のセッションで、「クリスチャンとして人生の選択に優先順位をつける」と題して講演した。同教授は、製薬企業バクスター・インターナショナル社(フォーチュン500で185位)の元会長兼CEO。

ポイントは以下のとおり。
・人の多様な価値観を尊重すべき。自分はなにが正しいかを知らない。ただ、強い意見なら沢山持っている
・人生は短く、大義のために生きる。それが目的
・目的がはっきりしていれば、そのための手段はおのずと見えてくる
・日々、自省の時間を設け、自分の目的を確認し、自分の行いがその目的に沿ったものであるか振り返る
・ある人から問題が起こったと聞いたとき、それが本当に驚くに値することなのか、疑問に思うことがある。例えば、子供の巣立ちが予想できたのに、大きな家を買ってしまったなど、大抵予見できる話
・なにも持たずに生まれてきたのだから、なにも持たずに次ぎに進む
・車は型落ちだし、簡素な家に長年住んでいる
・物質的なものにとらわれると、自分がなにを大切にしているのかが見えなくなる
・最終的には自分の主義信条を貫き、そぐわないときは、次に進む。その選択をする力がある
・優先順位を見失わないこと。自分にとっての優先順位は、信仰、家族、社会貢献

***感想***

ケロッグでは、日々、複数のランチセッションが開催されている。
外部講師や学生による、「就職活動必勝法」、「エクセル上達術」といった実践的なもの、企業のトップによる「ルイヴィトンのマーケティング戦略」といった企業戦略に関するもの、教授陣による各分野についての小話など、内容な様々。エンターテイメント性もあり、さながら観劇する演劇を選ぶような楽しさがある。

クレイマー教授の今回の講演テーマは異色で、宗教に根ざす価値観と企業人としての生き方を重ねて見せたものだ。同教授はCFOも務めているが、企業の目的・ゴールが、利益の最大化であるのに対し、同教授の人生の目的・ゴールは、大義のために生きることだという。

同教授は、クリスチャンであることで、目的を持ち、そのための手段を考え、実行し、自省するという、いわゆる人生のPDCAサイクルを実践している。目的を明確化させ、PDCAサイクルに乗せるというのはP&GのCEOが述べていた点とも重なる。
http://duck-dive.blogspot.com/2009/10/p.html

こうした複眼的な観点からビジネスを考えることができるのも、貴重な機会だ。なお、ケロッグの正式名称は「ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント」であり、学位はMBAだが、「○○・ビジネス・スクール」といった名称を使っていない。

なお、以下は講演を聴いて疑問に思った点。
・宗教を持たない人はどのように目的を設定すべきか
・クリスチャンとしての価値観と、企業人としての価値観はどの程度合致するか
・平均的な大多数の人は、自分の主義信条を貫き通すことの厳しさを知っているのではないか

2010/04/26

Kellogg Japan Night 2010 PR

各国の学生がいつも何らかのイベントを開く中、日本人学生も参加の狼煙をあげることに。
毎年の行事ではありますが。

2009/11/06

有機的な繋がりのある学びとは

ケロッグで学ぶ意義の一つに、「学びが有機的に繋がっている」という点が挙げられる。
本格的に授業が始まって、2カ月未満だが、その片鱗を見たので紹介する。

1.「第一印象」の重要性
誰でも日常の知恵として知っている「第一印象は大事」という、非常にシンプルな概念について、ビジネスの理論、統計的な裏付け、ビジネスの現場、という3つの面から学ぶことができた。「第一印象は大事」だとなんとなく分かっていても、その裏付けを理解することは重要だろう。

(a)リーダーシップ、組織論、交渉術を学ぶ授業で、「アンカリング効果(投錨効果)」という概念を学んだ。例えば、価格が交渉で決まるものについては、始めに提示する価格がインパクトを生んで、その後の交渉に影響を与える。交渉をリードしたければ、先手を打つことが重要な場合が多い。

(b)統計の授業で、「情報カスケード」という概念を学んだ。例えば、不確定な情報しか無い状況下では、先行する人の行動に習ってしまう傾向が強い。身近な例では、見知らぬ町でレストランを選ぶ時に、人が多く入っている店を選ぶことが多い。先行する人の判断が間違っていたとしても、先行する人の行動自体がその後に続く人の判断に影響を与えてしまう。この概念について、確率の計算や統計的なシミュレーションを通して検証した。

(c)ボストン・コンサルティング・グループのランチ・プレゼンテーションにおいて、パートナーが、就職活動を行う学生に対し、面接でインパクトを残すことの重要性を強調した。仕事においても、クライアントに対し、最初に良いインパクトを残すことが重要だという。


2.「正の増幅を生む相互作用」の重要性
行動の効果を高め、結果を最大化するために、人、組織、プロセスのいずれにおいても、プラスの相互作用を生むように調整する必要があることを、チーム、経営戦略、マーケティング戦略の3つの側面から学んだ。

(a)リーダーシップ、組織論、交渉術を学ぶ授業で、強いインパクトを生むチームの条件として、「結束力(Cohesion)」と「スキルの補完性(Complementarity)」のバランスが重要だと学んだ。結束力とスキルの補完性のどちらかに偏重すると、競争が不足したり、激化したりといった問題が生じる。つまり、専門性の高い個々人が、相互に信頼を持って協力する状態が望ましい。

(b)経営戦略の授業で、「調和(Consonance)」という概念を学んだ。例えば、消費財の製造企業が高価格ニッチ市場に向けて製品を販売する場合、企業の強み(コア・コンピタンス)、組織・人事制度、サプライヤーとの関係、企業文化、などが調和し、違いに正の影響を与え合うよう各要素を高価格ニッチ市場向けに調整する必要がある。この調和により、効果と結果を最大化することができ、またこの調和自体が他企業による模倣を難しくし、競合に対する参入障壁となる。また、同授業では、企業買収において、「相乗効果(Synergy)」の有無が買収判断の是非に直結していると学んだ。そして、「調和」と「相乗効果」のいずれの概念も、各要素が正の相互作用を生み、単独の要素よりも大きな結果を生み出すという本質において同じだと学んだ。

(c)マーケティングの授業では、様々なメディアを融合することで、マーケティング効果の最大化を試みる「統合型マーケティングコミュニケーション(Integrated Marketing Communication:IMC)」という概念を学んだ。

このように、ビジネスのカギとなる概念が有機的に繋がっていることを見ることができるのは、学びの理解を深める上で非常に重要だと感じる。

2009/10/08

P&GのマクドナルドCEO講演

ケロッグはジェネラル・マネジメントに焦点を置いているが、「ケロッグといえばマーケティング」との認識は米国のビジネスマンに根強い。逆に「マーケティングに強いMBAは?」と聞けば、十中八九「ケロッグ」という答えが返ってくる。
では、「マーケティングに強い企業は」と聞けば、おそらく、「P&G」との答えが多いだろう。
2009年10月7日に、P&Gのボブ・マクドナルドCEOがケロッグで「バリュー・ベースド・リーダーシップ」と題した講演をした。その要旨は以下のとおり。

「バリュー・ベースド・リーダーシップ」
P&G CEO ボブ・マクドナルド氏

学生がすべきことは、信念(Beliefs)を形作ること。自分の現在と過去を見渡して、文化、経験、教育、家族、組織などから受けた影響により、どのような価値観や信念を持つようになったのか、自分ではっきりと認識する必要がある。リーダーとなれば、ストーリーを語る必要がある。自分の信念や価値を10項目ほどリストアップして、周りの人に正直に伝えることが大事だ。

私の価値観・信念を紹介しよう。
(1) Living a life driven by purpose is more meaningful and rewarding than meandering through life without direction
カレンダーに予定を自分で埋めていくのか、それともカレンダーの予定に縛られて行動するのか。自分の目標をしっかりと書きとめることが大事だ。目標は、職責ではなく、何を達成したいかという行動について考えるべき。書くことで自分に対する制約が生まれる。
例えば、自分の場合は、子供の頃ボーイスカウトで活躍した。社会の役に立つと考えたからだ。ウェストポイント(陸軍士官学校)に入ったもの同じ理由だ。そしてP&Gに入ったもの、同じ目的による。判断基準は、(a)その組織の目的が、自分の目的と一致しているか、(b)価値基準は同じか、(c)そこで働いている人を好きになれるかだ。
P&Gのモットーは、”Touching lives and improving life”で、社員は多くが社外でも、社会貢献活動を行っている。また、P&Gは社員の持ち株率が高く、社員の会社に対するコミットメントが表れている。
ところで、P&Gでは、より具体的な目標として、最近次のような目標を掲げた。
“Touching and improving more consumers lives in more parts of the world more completely”
例えば、P&Gは中国でも最大の消費財企業だ。でも中国では一人当たり3ドルしか需要がない。より多くの製品をより多くの消費者に届けることで、生活の質を向上させて行きたいと考えている。

(2) Everyone wants to succeed and success in contagious
我々は誰かの成功の上にさらに成功を重ねることで飛躍することができる。だから、人の成功には積極的に貢献して行くべきだ。

(3) Putting people in the right jobs is one of the most important jobs of the leader
社員をその適切な仕事に割り振ること。その為に社員一人一人の得意分野を知る必要がある。

(4) Character is the most important trait of a leader
社員一人一人が組織の結果に個人的な責任を持つことが大事だ。また、倫理的である必要もある。特にリーダーは部下の責任も取る姿勢が必要だ。
軍隊では、部下の責任を問われた場合4つの答え方がある。
(a) Yes, sir!
(b) No, sir!
(c) I don’t know, sir!
(d) No excuse, sir!
正解は(d)だ。
また、“Chose the harder right instead of the easier wrong”に従うべきだ。

(5) Diverse groups of people are more innovative than homogenous groups
イノベーションは多様性から生まれる。製品を発明するとき、その需要を予測できる人は少ない。電話は補聴器の発明がきっかけだった。ラジオは船舶無線だった。PCの発明者らはその爆発的な普及を予想できなかった。多様性はネットワークにおけるノードの数と種類であり、そのノードの繋がりから新たなイノベーションが生まれてくる。
人との関係において通常考えるべきことは、”Treat others as you would want to be treated”だが、多様性のある環境では、”Treat others as they want to be treated”と変わるので留意が必要だ。

(6) Ineffective strategies, systems, and culture are bigger barriers to achievement than the talents of people
リーダーが決して行ってはいけないことの中で、陥りやすいことは、不可能な目的を掲げて、社員を働かせることだ。

(7) There will be some people in the organization who will not make it on the journey.
全ての人が目的に向かって歩めるわけではない。立ち止まってしまった人に寛容な姿勢を示すことも必要だ。

(8)Organizations must renew themselves
時代に取り残されないようにするためには、組織は変わっていかなくてはならない。価値と目的を維持したまま、手段を変えていく必要がある。
P&Gについて1980年と今を比べてみよう。
売上:100億ドル;790億ドル
海外売上比率:25%;60%
10億ドル以上の売り上げのあるブランド:0;23
社員数:61,200;135,000
株価:2.32ドル;~56.00ドル

ケロッグでは「どのように学ぶかを学ぶ」べきだ。世界は変わり続けている。リーダーになるためには学ぶ力を持ち続ける必要がある。

(9) Recruiting is top priority
P&Gには、実力主義が根付いている。

(10) The true test of a leader is the performance of the organization when he or she is absent or after he or she departs
私がCEOを引き継いだのは2009年7月1日で、すぐにシンガポール、中国、スイスなどを巡って社員とコミュニケーションした。CEOとしては、第1日から100%の力を出したい。実際には、CEO就任の正式発表の前から、前CEOから仕事を振ってもらい、大部分の引き継ぎを済ませていた。事前に引き継ぎを行うことのリスクは、実際の承認について、役員会が納得しない場合があることだ。しかし、スムーズに引き継ぎを行うことのリターンは各種のリスクを上回る。私はすでに次の候補を探している。

2009/09/29

MBAは忙しいか

*この記事は何度か修正していく予定です。

「MBAは忙しい」とよく言われる。実際のところは、「本当に忙しい」!(このところずっと3時間睡眠)
分単位で予定が詰まっている。なんとか全てがぎりぎり回る予定を立てると次のようになる。

実際はこれに、キャリアイベント、ソーシャライジング、スポーツ、その他課外活動など入ってきて、回らなくなる。例えば、ソーシャライジングを一つ入れるだけで、睡眠時間は3時間となる。

ソーシャライジングは、バーベキュー、フォーマルなパーティー、スポーツバーでの飲みなど様々な形態を取る。ケロッグの文化では、そういったなんらかのイベントが毎日ある。
全てのイベントに顔を出そうとするケロッグ生を表現するのに、FOMO(Fear of missing out、フォモ)という言葉が、よく使われている。(用例:He is such a FOMO!(あいつは全部のイベントに顔を出さないと気が済まないんだな!))

また、多数のメールを管理し、週、月の予定を管理する時間も1日30分間弱は必要となる。

取捨選択が大事になるが、「何を切るか」を判断するのは容易ではない。
MBAではタイムマネジメント力が確実に身につきそうだ。

2009/09/06

応援合戦(Cheer!)

ケロッグのノリが体育会系だというのはすでに何度か紹介した。
一学年560人ほどの学生は、セクションと呼ばれる8つのグループに分かれ、
必修科目などを常に同じグループで履修していく。
各セクションには、ムース(Moose)、ジャイブ・ターキーズ(Jive Turkies)、キャッシュ・カウズ(Cash Cows)、ビッグ・ドッグズ(Big Dawgs)、ブル・フロッグス(Bullfrogs)、ポエッツ(Poets)、といった名前がついており、友好関係とライバル関係にあるセクションも定義されている。ハリーポッターの世界に近い。オリエンテーション期間中は、このセクション内の結束を高めるため、運動会などの催しものが多くある。なかでも、ケロッグの体育会系らしさが伝わるのは、この応援合戦だろう。

冒頭、ムースのパフォーマンスに対し、ジャイブ・ターキーズが反撃している。
一見、なんのためにビジネス・スクールに行くのか悩んでしまう。
しかし、ケロッグの面白さは、こうしたイベントさえも、ビジネススキルの向上につながるように、うまく仕組まれているところにある。例えば、ここで披露されている応援は、直前の1時間でセクション内の70人が自分たちで考え出したものだ。効率的に案をまとめる力も、実は競っているのだ。

2009/09/03

ジャングルと海と太陽

ケロッグにはKWEST(クエスト)という、旅行企画がある。
オリエンテーションが始まる直前の1週間、
25人程度のグループに分かれて、世界各地の30程度の目的地にそれぞれ向かう。
目的は、仲間意識を強めること。

選択したのはベリーズ。
(1)7歳位の時、ホンジュラスからマイアミに向かう飛行機内から環礁群をみた
(2)その頃からマドンナのLa Isla Bonitaという曲が気に入っていた
(3)企画内容の目安として設定された4項目(肉体的ハードさ、教養度、リゾート度、社交イベント度)のバランスが良い
というのが理由。

(1)は、眼下に広がる環礁群で遊びたいと思った。ベリーズには、「ブルーホール
という環礁の王様のような場所があり、シュノーケリングする最良の機会と判断。
(2)は、当時英語よりもスペイン語のほうが理解できたことから、スペイン語の挿入句が多い同曲を大変気に入っていた。歌詞は、「Last night I dreamt of San Pedro...」で始まり、サンペドロが実際にどこにあるのか、気になっていた。歌の内容は島の賛歌で、「昨日サンペドロの夢を見た。常夏の島の風、全てが自然に満ちあふれ自由。ずっと居たい場所」といったもの。
(3)は、4項目の全てが高、中、低のうち中だった。

ベリーズには8月22~29日滞在。
最初の4日間は、ジャングルの中、網戸しかない小屋に泊まり、また、洞窟の中の川の中を歩きながら10メートルほどの複数の滝をロッククライミングするといった、言葉では説明しづらいイベントをこなした。予想以上に肉体的にハードで、人生で最も「冒険」らしい体験だった。
後半はサンペドロに移り、リゾートらしい空気を吸うも、ブルーホールへは、5:30起床の上での3時間以上の船旅で楽ではなかった。


720 degree view of the Blue Hole from a boat.

2009/08/13

English Course Mock Presentation Part2



*All information provided during presentation is fictional. The presentation is conducted for educational purpose to increase presentation skills in English.

English Course Mock Presentation Part1


*All information provided during presentation is fictional. The presentation is conducted for educational purpose to increase presentation skills in English.

During ACE Program, students have been practicing communication in English comprehensively. The mock presentation is the culmination of team efforts. This team is quite diverse, including students from Japan, Taiwan, Korea, Thailand, and Mexico.

ケロッグでは、チームよるプレゼンテーションも重視される。チームで積み重ねてきた努力の成果をプレゼンテーションで十二分にアピールすることが重要だ。ポイントは次の3点だ。
(1)スライドの構成(的確な構造、簡素な内容、分かりやすいビジュアル)
(2)聴衆の注意を引く(ユーモア、身振り、表情、動作)
(3)リハーサル

プレゼンテーションに関しては、スティーブ・ジョブスがその技術の高さで有名だ。
特別なケースなので必ずしも参考になるとは限らないが、「iPhoneの発表」、「スタンフォード大学講演」が特に注目を集めた。

Lake view from Kellogg Campus



The lake view from the campus. During summer, eating lunch on the lawn is a bliss.

Tour from Mcmanus to Kellogg Campus Part2

Tour from Mcmanus to Kellogg Campus Part1



A short tour of Mcmanus (student dorm) to Northwestern Kellogg campus. It takes about 8 minutes by walk. During summer the weather is great and it is really pleasant to walk to school.

ケロッグ付属の学生寮から大学までの道のり。徒歩8分ほど。

2009/08/07

役割分担

ケロッグの看板の一つが「チームワーク」だ。
そのため、グループワークが重視される。
ところが、アイディアだけだして、パワーポイントやエクセルの表の作成など、地味な作業を避けたがる人は結構多い。プレゼンテーションのスポットライトは浴びたいが、地味な作業はゴメン、という訳だ。そうした地味な作業が「まじめ」な日本人に回ってくることは多い。

地味な作業をどのように公平に振り分けるか。対立を避け、円滑に役割分担をするにはどうしたらよいか。パワーポイント作成を例に考えると次のような対応が可能だ。
(1)アイディアを出した人にお願いする
(2)他の授業でパワーポイントの作成機会が少なかった人にお願いする
(3)パワーポイントが苦手という人に、勉強する機会だと言ってお願いする

押しが強い他文化の人とチームを組むにあたっては、円滑な役割分担は欠かせない。
これからも、試行錯誤が必要そうだ。

2009/08/04

サマースクール

グループワークやプレゼンテーションなど英語でのコミュニケーションに焦点を当てた、外国人留学生向けのサマースクールに参加している。期間は7月27日~8月21日。

9月に本番の授業が始まれば、授業では活発な議論がフルスロットルで始まる。本番に向けて、スピード感の調整や、コミュニケーションのテストを行えることは有意義だ。
特に、コミュニケーションの面では、プレゼンテーションの方法など自分にとっての細かな課題を洗い出し、中期的に克服していくためのステップを設定できる。

サマースクールの授業ではグループワークも多く行う。国際的なチームをまとめることの難しさも早速体験した。難しいのは、アイディア、責任感、実行力の水準が皆バラバラな点だ。端的な例としては、声は大きいが責任を持って実行しないメンバーが存在する。そうしたメンバーの行動には文化的要素も多分に影響していると感じる。
日本人は「まじめ」なので、周りの意見に振り回されながらも、最終的には、プロジェクトを支える実行部分を担っていくケースが少なくないように思える。しかし、それでは、やはり「裏方」であって「リーダーシップ」を発揮したとは言えない。

文化的に多様なチームでリーダーシップを発揮するために、今回考えた仮説は、コミュニケーションを深めることだ。具体的には次の5点。
(1)メンバーを把握
(2)各メンバーとの連絡手段を確保
(3)目的やスケジュールを明確化
(4)メールなどを駆使して情報・状況を共有
(5)個別にコミュニケーションをとる
プロジェクトの核となる議論を確実に行いつつ(「芯」を作る)、進行のモメンタムも作っていく。そうすることで、無責任な議論や意見を減らすことができる。また、責任感はあるが、リーダシップが取れない「日本人」は、リーダーシップをとる訓練ができる。この場合のリスクは、リーダーが情報発信過多になることだが、その点に留意し、情報発信の内容と頻度に気を遣えば、リスクを抑えることができるだろう。

このように考えると、リーダーシップの重要な要素には、チームメンバーとの高いコミュニケーション能力が含まれていると言えるのではないだろか。

2009/04/28

Day at Kellogg(DAK)

帰国した。この数日Day at Kellogg(DAK)に参加するため、シカゴにいた。DAKとは要はオリエンテーション。4~5月に各校が開催する。目的は、(1)他校にも合格している者を繋ぎ留める、(2)合格者同士のネットワークを早い時期に形成させる、など。特に(1)は、辞退率が高いと大学の評価が落ちるので各校とも真剣だ。

DAKの参加者は200~300人程度。その内40~50人と自己紹介を交わした。そして特に気が合いそうな友達が3、4人できた。米国内、特にニューヨーク、サンフランシスコなど大都会からの参加者がほとんど。経歴は経営コンサルタントが多いが、製薬や広告など多様ではある。非営利や政府系は少ない。大学の選択としては、ウォートン、MIT、コロンビア、バークレーなどと迷っている人が多かった。

この点について思ったのは、やはりフィット(fit)感があるところに行くべきだということ。ケロッグは「チームワーク」、「学生主体(student driven)」を掲げており、ベタな付き合いを望むのでなければ勧められない。ケロッグには「ウェットな関係」を求める人が集まっている。他校に比べ、米国人や他国の生徒と密な関係を築けるのは間違いなさそうだ。

また、大学の雰囲気としては、非常に「学生的」で、多分に「体育会系」ノリ。ウォートンやシカゴ大ブースなどの「大人」な雰囲気とは対照的だ。
ある日本人在校生の言葉。「ケロッグ最高。マジ最高だよ。」
DAKではケロッグ生の満足度の高さや愛校心を確認できた。

スケジュール感としては、8月末のKWESTと呼ばれる20人のグループ単位での小旅行、8月31~のCIMという非常にハードコアなオリエンテーション期間を経て、授業開始、中間テスト、夏期インターンの就職活動本格化と怒涛の流れになる。
生活の立ち上げを考えると、早めに渡米した方が良さそう。

2009/04/24

ケロッグって


ケロッグといえばコーンフレーク。
夜食に買ってみた。
シンプルなデザインが結構好き。
1979年にこの企業の創業者一族の財団より1,000万ドルの寄付を受けてMBAプログラムの名前をケロッグに変更したとのこと。
"The John L. and Helen Kellogg Foundation donates $10 million to the school. In recognition of the gift, the Graduate School of Management is renamed the J.L. Kellogg Graduate School of Management." - Kellogg website

ディパック・C・ジェイン学長の歓迎の言葉(要旨)

ディパック・C・ジェイン学長の歓迎の言葉(要旨)

おはよう。ケロッグにようこそ。
1983年に友人に女の子が生まれた時に立ち会った。今日この場に、その彼女が新入生として参加している。時間の流れを感じる。
まずは、私の過去について少しお話しよう。
私はテキサス州の大学で数学を教えていた。35歳の時に次の身の振り方を考えていた。ある人から、「数学だけでは限界がある、マーケティング分野に進むべき」、「ケロッグで職を得ること。マーケティングでは世界一だ」とのアドバイスを受けた。当時、私は「フォーカス・グループ」という言葉さえ知らないほどマーケティングに疎かった。
そういう訳でシカゴに来ることになった。数学者の私がケロッグでマーケティングを教えるようになったのには、タイミングが後押しした面がある。私が数学を多用したマーケティング手法をケロッグの審査委員会に説明したとき、ほとんど誰も興味を示していないように見えた。コトラー教授が手を挙げて「それがマーケティングなの?」と聞いたほどだ。
1982~1985年はマーケティングにおいてデータが力を持ち始めた時期だ。スーパーマーケットなどにバーコードが設置され、POSデータを集めることが可能になった。P&Gなど多くのCPG(Consumer Packaged Goods)企業が顧客インサイトを得るため数学や統計モデルを使ってPOSのデータ分析を始めた。現在のCRMの原型となったデータベース・マーケティングが生まれたのだ。

ケロッグは1985年、企業の採用担当者を対象とした「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙のアンケート調査で1位になった。何がケロッグの評価を押し上げたのか。それはジェイコブス前学長が取り組んだ次の3点を柱とした変革による。
1.入試において全ての学生と面接する。それまでは、成績の良い生徒だけを採っていた。しかし、人の資質で大事なのは「姿勢」だ。スキルは後からついてくる。
2.基礎学問(basic disciplines)に強みを持つ教授陣を整えた。ほとんどの教授が基礎科学分野の博士号を取得している。教授は新たなビジネス・コンセプトを日々作りだす一方、生徒が実際のビジネス経験を持ち込むという構造ができた。授業が情報共有の場となった。また、新たなことに挑戦する姿勢を持つ若い教授を長期的に育てる方針を採り、教授陣のケロッグに対するロイヤリティーを高めていった。
3.卓越したEMBAプログラムを作った。EMBAの生徒は、MBAのレピュテーションを高めるのに貢献した。良い生徒を集め、学校の評価を上げるのに最も重要なのはクチコミだ。EMBAの卒業生はクチコミを広めるとともに、ケロッグのフルタイムの生徒を採用するようになっていった。

今後、ケロッグが取り組むのは主に次ぎの3つの課題だ。
1.競合する他大学との差別化を図る。
2.卒業生のネットワークを強化する。卒業生が学問的・社会的にケロッグとの強い繋がりを維持できるようにする。
3.グローバルなブランド価値を高める。グローバル化された世界において、どの地域でもケロッグの価値が認知されるようにする。ケロッグの提携校を世界中に増やしている。

ケロッグでは、プロフェッショナルな面でも、パーソナルな面でも、ベストな経験ができるだろう。そして忘れてほしくないのは、大きな困難に直面したとき、それよりもさらに大きな推進力を持っているということだ。ケロッグが後ろに控えている、そのことを忘れないでほしい。